わたしが薄曇りの空を好きなのは 太陽の輝きを見ずにすむからだ わたしのすべてを暴くような あの痛ましい光を見ずにすむからだ 陽光は暴いてゆく 悲しみ、苦しみ、浅ましさ わたしらのあらゆるものを そのまぶたを焼くほどの眩しさで 白日の下へと曝してゆく そうして暴いたあとは すべての裁きを暗闇と月に任せる 自分が暴いたことなど素知らぬふりで 地球の反対側へと消えてゆく 青空は 憂鬱だ