祈と道はよく似ているね、と言って君は笑った
どこがだい、と言いかけた言葉を僕は飲み込んだ

優しさの過ちを巡る旅は
悲しみを巡る旅とよく似ている
君を巡る旅とも

ああ確かにそうだ
その二つはよく似ている
なにしろどちらにも終着点がない

けれど僕たちの命には終着点があるから
僕はただ、そうだねと言って笑った
その限りないものを愛する君と
限りある時間を幸福に過ごすために