「かみさま」


かみさまはなにもできない
だれもすくえない

すべてのひとを
びょうどうにあいするために
びょうどうににくむために

かみさまはじんかくをすてた

さしのべるてをすてた
ふりはらうてをすてた

そのかわりにてにいれた
せかいじゅうをみたわたすめを
せかいじゅうのこえをきくみみを
こころのさけびをかんじとるちからを

けれどかみさまはなにもできない
どんなちからももっていないから
どこへいくこともできないから

むのうこそかみのすべて
それこそがかみ

すべてのおろかなるかみ
この
おろかなすべての