迷い込んだこの森は
自らが造り出したもの
その深い穴も
先の見えない小道も
息の詰まりそうな狭い部屋も
すべて

まるで意味のない事だ
ただの思い過ごしだ
そんなことは分かっている
誰よりも分かっている

それでも
また森は生まれる
前触れもなく
不意に

そうして
自分の中にある安堵を
1つ1つ
削り取ってゆく

誰か教えて
傷つく事を怖れぬ勇気と
そのまま歩いてゆける力を
手に入れる術を



ねえ。




たすけて。