時が過ぎてゆくのを無言で見つめていた。
答えがそこにあるのなら良かったのに。

知っている。
あなたはもうこの世にはいない。
冷たい部屋が私に現実を教えた。
私が、あなたが。
何の為に生きていたのかを。

幸せの意味を教えて下さい。
生きる理由はもう見つけたから。



触れられないあなたと手を繋ぎ、
聞こえない声で会話を交わした。

あなたはそこにいる。
私が呼べば、あなたは私の隣に現れる。
いつでも、いつでも。


人である事を少しだけ後悔した。
物ならば朽ち果てられたのにと。


私はまだ、この世で生きる。
それを望んだ、あなたの為に。





あなたに愛される事を望んだ、私の為に。