あなたはそこにいて、
わたしはそこにいない。
永久を映したような空の下で、
あなたは誰かと笑っていた。
わたしではない誰かと。
あかね色の風が吹く。
私は何も持てぬと叫びながら。
あかね色の風が泣く。
私はどうして生まれてきたのかと。
永遠を映したような空の下で、
わたしは一人、目を伏せた。
終止符を映した地面を見るために。
あなたはそこにいて、
わたしはどこかにいた。
決して交じり合うことのない逢瀬。
決して重なり合うことのない邂逅。
ただ、それだけのこと。