誰も夢をみていなかった
それは一つの真実だった
世界は重い空気に覆われていて
僕たちは愛しあうことも忘れていた

それでも、なぜ僕たちは
この耳に響く音楽に涙するのか
この目に映る光景に感銘をうけるのか
この手に触れるものを抱きしめたくなるのか

もし全てを失ってしまっても
それでも僕はここにいるだろう
いずれ変わりゆくであろう光景を眺めるために

たとえ僕が生きることを許されなくとも
それぐらいのことは、許されるだろうから