何度その言葉を口にしただろう。
何度その言葉を字にしただろう。
何度繰り返し、そして。
何度取り消しただろう。

答えをくれる人はどこにもおらず。
ただひたすらに同じ道を彷徨い。
そうしてわたしは。
また同じ場所に戻ってきた。

何も載せられぬ掌と。
誰の魂も抱けぬ腕を持ったまま。
この場所まで戻ってきた。

薄く開いた唇が、「くるしい」と象る。
声にならぬ音は息に変わり、唇は笑みに変わる。
そうしてまた、明日は始まる。

何度その言葉を繰り返しただろう。
そうして何度、後悔しただろう。

たとえば、
せか

がほろ

たら。